
ホテル山桃花(さんとうか)倉敷の静かな隠れ宿
岡山県の倉敷市に行ってきました。倉敷は美観地区などの観光で有名ですが、観光客で賑わうエリアの近くに、喧騒から切り離されたような静かな宿があるのをご存じでしょうか。それが今回宿泊した「由加温泉 ホテル山桃花(さんとうか)」です。
観光に便利な立地でありながら、館内に一歩足を踏み入れると、まるで別世界。観光・ビジネス・記念日利用まで幅広く対応できる、倉敷では数少ない落ち着いた宿です。今回は、実際に宿泊して感じた客室・食事・設備・雰囲気・接客・過ごし方まで、私の体験談ベースで詳しくご紹介します。
由加温泉(ゆかおんせん)は、岡山県倉敷市児島地区、由加山(ゆかさん)のふもとに広がる静かな温泉地です。すぐ近くには、日本三大厄除け大師のひとつ「由加山蓮台寺」があり、古くから 「厄除け参りと温泉で心身を清める場所」として親しまれてきたそうです。
ロビー
観光地特有の騒がしさとは無縁のエリアに建つ和モダンテイスト。外観は主張しすぎない落ち着いた佇まいで、初めて訪れると「ここが本当にホテル?」と少し驚くほど控えめ。しかしその分、知る人ぞ知る“隠れ家ホテル”といった印象を受けました。

エントランスを抜けると、木の温もりを感じる落ち着いた空間が広がります。ロビー、フロントは照明はやや控えめで、視界に入る装飾も最小限。全体として、騒音がほとんどなく、館内の移動が静か
で宿泊客の層も落ち着いている、という印象で、とにかく“静かに過ごしたい人向け”のホテルだと感じました。
ロビーでチェックインを待つ間も、周囲の話し声が気になることはなく、旅の疲れがすっと抜けていく感覚があります。
客室
2023年に3階の客室をリニューアル。派手さはないけど、しっかりと整っている和室空間でした。和室の造りはとてもシンプルで、すっきりした畳敷き、低めの座卓、歴史を感じる床の間、落ち着いた色味の障子と、旅館らしい日本の基本形がきれいに揃っています。
装飾は最小限ですが、不思議と「物足りなさ」は一切ありません。むしろ、“余白があるからこそ、気持ちが落ち着く”そんな印象の和室です。

障子を開けると、外には由加の自然が静かに広がります。時間帯によって、景色の印象がまったく違うのも、この和室の魅力です。夕方は、やわらかな光が差し込み、夜は、外灯の控えめな明かりと静寂、朝は、自然光でゆっくり目覚める感覚、カーテンを開けた瞬間に差し込む気持ち良い朝の光は、「今日はいい一日になりそうだな」と素直に感じさせてくれました。
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客室露天風呂
ホテル山桃花の中でも、特に満足度が高かったのが客室に付いた露天風呂です。大浴場とは違い、時間も周囲も一切気にせず、完全に自分のペースで温泉を楽しめるという贅沢さがあります。
扉を開けた瞬間に感じるのは、外の空気、ほんのり漂う温泉の香り、静けさこの時点で、すでに気持ちは一段階リラックス状態に切り替わります。
※客室露天風呂は温泉ではありません。

洗面・アメニティ
ホテル選びで意外と重要なのが、水回りとアメニティ。ホテル山桃花はこの点でも非常に安心感がありました。洗面所が広くて使いやすい、水圧が安定している、シャワー温度の調整がスムーズ、備品の補充が行き届いている。

アメニティも必要なものはすべて揃っており、「何か足りない…」と感じる場面は一切ありませんでした。ファミリーはもちろん、女性の一人旅や、シニア、カップル利用でも、安心して選べる宿だと思います。
子ども用アメニティ
こども用歯ブラシタオルセット(パンダの巾着に入っており子どもたちも大喜び)。ホテル山桃花は「大人の静かな宿」という印象が強い一方で、子ども連れへの配慮もしっかり行き届いている宿だと感じました。その代表的なポイントが、子ども用アメニティの用意です。

Wi-Fi
もちろんWi-Fiも完備されていました。

インスタグラムでクーポンプレゼントもあるようです。
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夕食(おしながき)
やはり宿の醍醐味のひとつは夕食ですね。夕食は個室でゆったり食事ができました。

先付:春キャベツとほっき貝の梅風味
先吸:筍と蛤の土瓶蒸し
前菜:桃鯛とアボカドのタルタル
造里:盛り合わせ
焼物:銀鱈の味噌田楽 竹皮包み焼き
煮物:油目と帆立貝の生姜煮、山葵風味の餡かけ
温物:白魚と菜の花の茶碗蒸し
強肴:県産奈義牛ロースの鉄板焼き
飯物:瀬戸内真鯛と春野の炊き込み御飯(岡山県産米使用)
吸物:とろろ昆布と若布の清水仕立て湯葉入り
香物:三種盛り
デザート:自家製酒粕羊羹
お刺身盛り合わせ
鯛、イカなどのお刺身盛り合わせ。

筍と蛤の土瓶蒸し

岡山県産「奈義牛ロースの鉄板焼き」
岡山県奈義町で生産されるブランド牛で指定飼料と岡山県勝英地域の黒大豆「作州黒」をエサとして肥育され、苦味が少なくコクと旨味のバランスが良い、適度な霜降りと赤身が特徴だそうです。

ホテル山桃花での夕食は、正直に言って想像していたよりも、はるかに満足度が高い内容でした。
温泉宿の夕食というと、「品数は多いけれど、印象に残らない」というケースも少なくありません。
しかし山桃花の夕食は、一皿ごとに意味があり、ちゃんと“記憶に残る料理”だったのが印象的です。
子ども用の夕食
ホテル山桃花では、大人の会席料理とは別に、子ども専用の夕食メニューが用意されていました。

正直なところ、温泉旅館の子ども料理には「冷凍もの中心」「とりあえず用意した感が強い」というイメージを持っていましたが、山桃花の子ども用夕食はそのイメージをいい意味で裏切ってくれる内容でした。
朝食
ホテル山桃花の朝食は、前日の豪華な会席料理とは対照的に、体にすっと染み込む、やさしい和朝食という印象でした。個室ではなく、レストランでの食事です。

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駐車場と周りの様子
駐車場には桜の木が植えられていて、春の季節には綺麗に咲き誇るそうです。

予約
料金については3月の宿泊で大人20,000円弱、小学生10,000円弱ほどとコスパも抜群でした。まだインバウンドにはあまり知られていない知る人ぞ知る隠れ家宿という感じです。
ホテルの詳細情報
| 名称 | 倉敷由加温泉 ホテル山桃花 |
|---|---|
| Name | Kurashiki Yuka Onsen Hotel Santoka |
| 住所 | 〒711-0901 岡山県倉敷市児島由加3285 |
| Adress | 3285,Yuka, Kojima, Kurashiki, Okayama 711-0901, Japan |
| 電話番号 | 086-477-5588 |
| チェックイン | 15:00~ |
| チェックアウト | ~10:00 |
| ホームページ | 公式ホームページ |
| フェイスブック | |
| インスタグラム | 公式インスタグラム |
| X(旧ツイッター) | |
| 駐車場 | あり(無料) |
| 交通アクセス | ■車 瀬戸中央自動車道 児島ICより車で約15分 ■電車 |
| 支払い方法 | 現金、クレジットカード |
| 予約 | 楽天トラベルでホテル山桃花を見てみる |
| 客室 | 和室・露天風呂付き客室あり |
| 温泉 | 由加温泉 |
| 備考 | 無料Wi-Fiあり/子ども用アメニティあり |
※上記内容は訪問時の情報になります。変更になっている場合がありますので、電話、HP等で確認してください。

